胃腸薬、便秘薬としてのキダチアロエの効果効能

胃腸薬、便秘薬としてのキダチアロエの効果効能

キダチアロエは日本で最も普及しているアロエで、一般家庭でも広く栽培されています。
キダチアロエという名称通り、茎が木のように立ち上がって木質化し、枝分かれしながら1メートルほどの高さにまで成長します。
外皮には強い苦みがありますが、ゼリー状の内側の部分には苦みはありません。
また、キダチアロエは昔から「医者いらず」とも呼ばれているアロエで、様々な用途に使える薬草として重宝されてきましたが、ここではキダチアロエの効果効能の中でも整腸作用について解説していきます。

腸の働きが弱ると便秘や下痢につながる

大腸には、大きく「ぜん動運動」・「便からの水分吸収」・「腸からの水分分泌」という3つの役割があるのですが、何らかの原因でこれらの働きが低下したり過剰に働いたりすると便秘や下痢などの症状が引き起こされます。
ぜん動運動とは腸の伸び縮み運動のことで、内容物を先へと送る役割を果たしています。
この運動が過剰になると便の水分が十分に吸収されずに排便に至るため下痢になりますし、逆に低下すると水分が吸収されすぎて便が硬くなって便秘になってしまうのです。

また、便からの水分吸収機能が低下したり、腸からの水分分泌が過剰になったりすることでも下痢になってしまいますし、水分吸収機能が過剰になったり、腸からの水分分泌機能が低下したりするのも便秘の原因となります。

キダチアロエの緩下作用と健胃作用

キダチアロエには、「アロイン」や「アロエエモジン」といった成分が含まれています。
これらは苦みの成分でもあるのですが、同時に緩下作用も有しています。
緩下作用とは、便を緩くして排便を促す作用のことで、腸のぜん動運動を活発にしたり腸内の水分量を増やしたりしてくれます。
アロインやアロエエモジンは、整腸剤の成分として使われるほど強い作用を持っているので、便秘解消に非常に効果的です。
また、これらの成分には健胃作用もあり、胃液の分泌を促進してくれるので胃もたれや消化不良を防ぐことも可能です。

一方で、キダチアロエを過剰に摂取すると下痢を起こす恐れがあります。
キダチアロエの摂取量は1日に15gほどが目安ですが個人差もありますので、摂取する際は適量・またご自分に合う量を心がける必要があります。

まとめ

キダチアロエは比較的育てやすく、観葉植物でも育てている方も少なくありませんが、このアロエには炎症を鎮める作用や、シミの原因となるチロシナーゼの働きを抑制する作用を有しています。
また、キダチアロエに含まれるアロインやアロエエモジンは整腸剤にも使われている成分で、強い緩下作用を持っているため摂取することで便秘解消効果が期待できます。
なお、キダチアロエには健胃作用もありますが、摂取しすぎると下痢を起こす可能性があるので、1日に15gほどを目安に摂取することが大切です。

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